【韓国・Museum SANで出会った韓紙|1,000年残る“書の素材”

【韓国・Museum SANで出会った韓紙|1,000年残る“書の素材”

2月、書の師匠たちと韓国へ研修旅行に行ってきました。

今回のテーマは「現代アートと伝統文化」。

その中でも、特に印象に残ったのが、山の上に建つ美術館「Museum SAN(ミュージアムSAN)」です。
建築・現代アートだけでなく、“紙”という素材に惹かれる人には特におすすめしたい場所です。

ソウルから車で約2時間。韓国・原州(ウォンジュ)の山あいにあるこの美術館は、「SAN=Space・Art・Nature(空間・芸術・自然)」をコンセプトにした場所。建築家・安藤忠雄の設計でも知られています。

Museum SANのエントランスで迎えてくれる巨大な赤い作品

入口では、アレクサンダー・リーバーマンの赤い巨大作品がお出迎え。

……私には、巨大なザリガニか、ウルトラ怪獣にも見えてしまう(笑)

静かなコンクリート建築の中に、この鮮やかな赤が突然現れる。その違和感が「これから非日常が始まる」という感覚を醸し出し、この先に何があるのか期待してしまいます。

Museum SANで見た「韓紙(ハンジ)」とは?1,000年残る韓国の紙

私がMuseum SANに来たかった理由のひとつが、「韓紙(한지/Hanji)」を見ることでした。

韓紙とは、韓国の伝統的な手漉き紙です。

日本の和紙が「しなやかで繊細な美しさ」を感じさせるとしたら、韓紙は「力強く、野性味のある素材」という印象。

もちろん個人的な感覚ですが、実際に目にすると、その違いがよく分かる気がします。

韓紙はなぜ1,000年も残るのか?

韓紙は、繊維が長く、縦横に複雑に絡み合うような製法で作られます。

そのため非常に丈夫で、「紙一千年、絹五百年」と言われるほど長持ちするそうです。

実際に、1,000年以上前の韓紙が現在も残っているのだとか。

紙というより、“素材”としての強さを感じます。

韓国では紙が家具や建材にも使われていた

さらに驚いたのは、韓紙が「書くための紙」にとどまらないこと。

家具や衣服、建材にまで使われ、韓国の暮らしを支えてきた素材なのだそうです。

実際に展示を見ていると、紙というより、

「皮のようでもあり、布のようでもある」

そんな不思議な存在感がありました。

光をやわらかく通しながら、空気まで含んでいるような質感。

書を学ぶ身として、とても刺激を受けた時間でした。

Museum SANは「書」を学ぶ人にもおすすめ

Museum SANは、現代アート好きだけでなく、
「紙」「素材」「余白」「静かな美しさ」に惹かれる人にも楽しめる場所です。


【Museum SAN 基本情報】

所在地:韓国 江原特別自治道 原州市 指定面オークバレー2ギル260
アクセス:ソウル市内から車で約2時間
休館日:月曜日
公式サイト:https://www.museumsan.org/

書道の基本を大切にしながら独自の世界観でアレンジし
立体感や季節感、楽しさを表現